去年の夏から、名古屋市千種区にある庭の管理をしています。
私個人で請ける剪定の仕事としては、とても大きい庭で、木の数も量もとても多いのです。
依頼があり、初めて庭を見たときは7月の初旬頃で、枝葉が良く伸びていました。
庭木も和庭らしく仕立物が多く、マツやマキ、モッコク、モチノキ、ツバキ・・・・いろいろあります。
今までの庭の管理は、基本的にすべて刈込で行っていて、すべての木にちゃんと手が入っていないようでした。
結果鬱蒼とした感じになり、また設計当初よりも木が大きくなってしまい、通路も圧迫しています。
樹造園は基本的に刈込むことをしませんので、この庭の手入れとしても刈込バサミも、トリマーも持ち込みません。
腰に付けた鋏で全て透かしていきます。
ご主人に、今後の方針や、これからどのような剪定をしていくか、その結果どんな樹形になったりだとかを説明し、了承を得ました。
「大きくなった木を小さくする」のが今後の目標です。
とは言え、頭を落としたりして背を低くするような作業は、庭木としての観賞価値が著しく落ちますし、木の寿命も短くなるのでやりません。
私がやることは、ひたすら透かして、光を入れ内部からの萌芽を促進させ、切り戻しコンパクトにすることと、
刈込によって、外観の大きさや形だけの維持をされていたものを、
庭木本来の枝ぶり、樹形などすべての庭木一本一本が単体で見ても美しいものに作り替える事です。
庭の外周には、およそ60m弱のカイヅカイブキの生垣があります。
これまでの剪定が良くなかったことは、どの木を見てもわかるのですが、カイヅカイブキでも同様です。
刈込で外観を整えても、内部は枯れ枝や枯葉が堆積し、光も風も入らない状態です。
また、カイヅカイブキのような針葉樹は、葉の無い部分まで刈込むともうその部分の枝が枯れてしまいますので、むやみに強く刈ることが出来ません。
そして、葉に無数の傷をつける刈込で作業を行うと、木の防御反応で葉がトゲトゲの杉葉に変化してしまいます。
これももちろん全て透かしていきます。
強い枝、遠くから絡むように長く伸びた枝、立ち上がった枝等を外し、枯れ枝と枯葉を時間の許す限り減らしていきます。
枯れた枝葉と硬い枝が密集して身動きが取れなかった枝が、それらを取り除くことで本来の枝の柔らかさを取り戻していきます。
去年と今年手を入れた結果、
蓄積した枯葉などはほぼ取り除かれ明るい生垣になってきました。
しかしこれでもまだ枯れ枝は多くあり、それを地道に取り除きながら、内部に光を入れ萌芽させる。
枝の配置に気を遣うように、徐々にレベルアップし美しい生垣にしていきます。
多くあった杉葉も葉が必要で残してある部分以外はほぼ新たに発生もなく、触っていても柔らかな木になってきました。
最初の写真と比べてみても、刈込で無理やり作った樹形とは違い、柔らかな生垣となっていることが分かると思います。
また、中から見るほど透けてはいませんので安心してください。
ご主人には20年はかかりますと初めに言ったと思いますが、急ピッチで作業は進んでいます。
これだけの作業をして、管理料は前の業者と同じなんで、樹造園が安いのか、他が高いのか、
同じ金額を支払うなら将来の事も考えて剪定してくれる業者を選ぶと良いと思います。
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