庭木がスッキリしました。という喜びの言葉を見かけることがあります。
しかし、私がる限り無理な剪定をしているなと思います。
庭木は定期的な剪定をしないと、している場合に比べて何倍も早く太く大きく育ってしまいます。
そして、一度大きくなった木はバッサリと切ることはできますが、木は生きてる限り必要な枝葉を出します。
剪定の基本で、剪定で切るべき枝として「徒長枝」というものがありますが、強剪定をするとほぼ確実にこの徒長枝が出ます。
バッサリと切られた後は、緊急事態と木もとりあえず枝を伸ばし葉の量を確保しようとするので、一つの場所から何本も何十本も、
時には下向きにも、まっすぐに長い枝を出します。この枝が徒長枝です。
緊急事態で木としても不本意ながら出した枝ですし、見た目もよくないので、剪定の対象となってしまうのです。
例えば、
地震や津波など自然災害で大規模に会社や工場を失うと、とりあえずプレハブ小屋とか仮に復旧し仕事を再開することがあります。
この自然災害は、強剪定によって突如枝葉を大幅に減らされた状態です。
枝葉は木にとってエネルギーを作る工場ですので、これがなくなっては一大事です。
ちゃんとした建屋は作るのに時間がかかるので、急場しのぎでも工場として枝葉を大量に伸ばしているわけです。
でもその事情を知らない者が、出来が悪い工場だ、見栄えが悪い、とすぐに取り壊しにくるわけです。
仮復旧をしては壊され、仮復旧をしては壊され、木は次第に貯蓄を失い、残った部分の維持費すら捻出できなくなり、
体力を失い、病害虫に侵され、枯れていくのです。
庭木にとって、見栄えというのはかなり大きな要素です。
大きくなっても、木は剪定して小さくすることが出来る、という考え。
完全に間違いではないですが、ほぼ間違いです。
5mの木を2mにしてください。
言われれば出来ますが、確実に木は痛みます。
そして徒長枝が出ます。
みっともない徒長枝を大幅に切り、みっともない徒長枝が出る負の連鎖に陥るのです。
それをしないために、徒長枝をある程度残しながら、剪定をして行くと結局5mくらいの木になります。
なぜなら元々の幹が5mの木の幹であり、根がそのようなサイズの根だからです。
そして、元々の木よりも、大きな傷を負って、徒長枝で作った不格好な木になります。
木は大きくしない剪定を定期的にするか、
大きくなったら、根元から切って株立ちのように、新しい幹(本当は枝)を仕立てて更新する方が良いのです。
樹造園の剪定は、あまりスッキリしません。
お施主様の中には、もう少し切ってほしいのにと思っている方もいるかもしれませんが、
庭木にダメージを極力与えない、徒長枝を出さない、のを目指しています。
それは、枝葉を失った木が、緊急事態だと思わないような剪定です。
スッキリしたよりも、綺麗になった。
と言われる剪定。
どこを切ったかわからない。と言われれば、それは究極な剪定です。
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